シンデレラ 初日感想

今回のこの『シンデレラ』は非常に難しい演目でしたね
第一に思ったのはそれでした、もちろん演者の素晴らしさも多々ありましたが
それにしてもこの演目は物凄く苦労するなというのが印象です


そういった演技レベルとか構成とか考えずに楽しんだ場合心に残ったのは
『一途な心』
これですかね、シンデレラの一生懸命に生きる姿、王子が舞踏会で出逢った運命の女性を追いかける、そのどこまでも一直線な清き心、それを感じました


先に書きましたがこの舞台の難しさそれは簡単です
100人中100人がこの『シンデレラ』というお話を知っている事
それだけならまだいいんですが、この『シンデレラ』は起承転結が非常に早い
お母さんが子供にお話を聞かせてあげられるくらい簡潔にまとまっているわけですよね
そのせいでストーリーを膨らませようとすると凄くテンポ感が悪くなる
でも、たくさん場面が考えなきゃいけないのもあるし、見せ場も作りたい、そうなるともう大変
場面が多ければメンバーの活躍が楽しめるけどストーリーが間延びになる、逆に短いと物足りない


今ここでシンデレラを選んだことの是非を問う訳ではありませんが
この舞台、宝塚の皆さんだけでやった舞台ならもっともっと楽しめると思いますよ
それは何故か? 
もちろん『シンデレラ』という演目自体も楽しみなんでしょうけど、お客さん側はシンデレラを通して宝塚を楽しみたい!、そういった意識があるんじゃないかと
今回はそこにモーニング娘。と宝塚の皆さんと居る訳でちょっとバランスが悪かった・・・
キツイ言いかたかもしれませんが、これなら高橋愛だけを宝塚の舞台に出す位の感覚がよかったのでは?と思います



リボンの時は、リボンを通してモーニング娘。を楽しめた
あ、こんな演技できるんだ!こんな一面も持ってるんだ!、たくさんの魅力気が付きましたよね
今回のシンデレラ、
シンデレラを通してモーニング娘。を楽しめたかというとちょっと疑問符は付きます
個々を見るのであれば愛ちゃんの演技から歌からそら素晴らしかったです
ダンスのキレと柔らかさ、伸びのある声とそれは本当に素晴らしかったと賞賛したいです
だから今回のこのミュージカル、娘。ファンは宝塚の事を知る、ヅカファンは娘。の事を知る、橋渡し的な感覚ですかね
前回はちょっとドアを開けて覗いてみただけ、でも今回はそのドアを開けて踏み込んだ、そういった印象を受けました


演劇は見た人がどう感じてくれるかは千差万別です
主演はモーニング娘。ではなく高橋愛
そういう割り切りを持っていないと見れない舞台かもしれませんね


個々の演者の感想はまた明日^^




正直ちょっと見ていて辛かった所もあります
場と場の繋がりが希薄なせいかバッツンバッツン切られた感覚
気持ちを乗せていきたいんだけどそれが出来ない
シンデレラ一人にもっともっとスポットを絞って当てた方が輝いたと思う
見せ場であるはずの舞踏会、ガラスの靴を落とす、あそこをもっと強く欲しかった